自転車置き場がないから物置に入れてるんだけど、もういっぱい。。。
こうなったらDIYで自転車置き場(サイクルポート)をつくるぞ~!
この記事では、自宅の庭にサイクルポートをDIYした内容について紹介していきます。
ボリュームの多い記事なので「基礎」「構造体・棟上げ」「仕上げ」の3つの記事に分けて解説します。本記事ではサイクルポートにとって重要な「基礎」施工について紹介していきます。
この記事は、
・自転車置き場を作りたい
・あわよくば屋根付きの作業スペースも…
・本格的だけど安価に作りたい
・基礎はしっかりとしたものを作りたい
こんな方へオススメの記事です。
Table of Contents
サイクルポートの設計図と基礎図面
今から作るサイクルポートは4~5台の自転車収容を想定しています。
【サイクルポートのサイズ】
大きさ:2730×1820㎜
高さ:1800~2000㎜
完成予定図はこんな感じ。
【背面】
全周を格子状に木を渡して壁を作ります。20㎜間隔で取り付けていきます。
ざっくりとした寸法を記載しておきます。
【正面】
【側面】
緩やかな傾斜の片流れ屋根にします。隣家に雨水が流れ過ぎないように境界から一定の距離を離します。
【下から見た図】
柱は開口部を除いて910㎜間隔で9か所設置します。私たちの住んでいる家も910㎜(3尺)毎に柱が建てられていますので、それと同じ設計にしておけば強度に関しては言うことなしです。
また費用を抑えるために、束石や沓石は使わずにセメントで固めます。こちらの方がアンカーを深く打ち込めますし、コンクリートが土に食い込むので強度は高いです。
ちなみに上記の図面はcaDIY3D-XというCADソフトで描いています。CAD初心者でも簡単に扱えるソフトなのでDIYerにオススメです!
スポンサーリンク
サイクルポートdiyに必要な材料と工具
まずは必要な材料について紹介していきます。
・セメント2袋
・砂4袋
・砂利8袋
・角材30×40
・Lアングル(鋼材)
・全ネジボルト
・ナット
次に使用した工具です。
・角スコップ
・コンクリート撹拌機
・一輪車
・左官コテ
・インパクトレンチ
・ソケットM10
・ハンマードリル
・ステップドリル(タケノコ)
・水準器
・高速切断機
・グラインダー
初心者にはハードルの高い工具が登場しますが、実際には束石や沓石を購入すれば省略可能な工具がほとんどです。
サイクルポートdiyの流れ【基礎編】
diyの流れについて確認しておきましょう
全体の流れ【基礎編】
1.鋼材の加工
2.アンカー用型枠の組み立て
3.穴掘り
4.コンクリート打設
5.柱設置のための準備
6.型枠の撤去
順に解説していきます。
1.鋼材の加工
まずはアンカーとして使用する鋼材(アングル)を加工します。使用イメージは下図をご覧ください。
地面に差してコンクリートで固めてその上に乗せた柱をボルトで留めます。
まずは高速切断機を使って500~700mmの長さに切断します。
※取り扱いには細心の注意を払って行ってください。
柱の数(9本)用意します。
次はハンマードリルを使ってボルトを通すための穴を開けます。まずは小さいビット。
摩擦熱でビットを折らないように潤滑油は小まめに給油しましょう。
小さな穴を開けたらステップドリル(通称:たけのこ)で穴を広げます。M10のボルトが通るくらいの大きさです。
穴が空いたら鋼材の加工は終了です。
アングルの角は最終的に露出するので、グラインダーで削っておきます。
2.アンカー用枠の組み立て
アングルはできたわけですが、これをこのまま垂直で正しい高さに打ち込むのは困難なので、そのための型枠を作ります。
組み上げるとこんな感じです。
まだまだ不安定なので、直角を確認してから補強します。
3.基礎施工場所の穴掘り
次は一番の重労働!穴掘り!穴を掘る位置をスプレーなどでマーキングします。
邪魔にならない場所へ型枠を移動させます。
先ほどマーキングした場所を深さ300㎜程度掘ります。
掘り出した残土はこの量です。
野菜の土とか砂・砂利の袋は丈夫なので、きれいに開封して残しておくと、こんな時に便利
とにかく穴掘りお疲れ様です。
でも容赦なく重労働は続くよ…
最後に先ほどのアンカーと型枠を沈めます。
ここで型枠の水平とアングルの垂直チェックをします。傾いていると、コンクリートを流したあとで修正できないので要チェックです!
4.コンクリート打設
次も大変な工程・コンクリートの打設です。セメント1:砂2:砂利4の割合で混ぜます。
手でこねるのは大変なので、コンクリート撹拌機を使いました。これはトルク調整ができないので、ON・OFFを繰り返して調整するなど、コツが必要です。
掘った穴に流し込みます。
左官コテで整えます。
5.柱設置のための準備
ある程度固まってきたら、全ネジボルトと袋ナットをできるだけ垂直に差し込みます。
これはいったい何なのかというと、柱の高さを水平にするための位置決め用ボルトです。下図を見ていただくとわかりやすいと思います。
設置場所に勾配があるので、柱を水平に設置するためには工夫が必要です。勾配があるのでコンクリート基礎の露出部分の面積が異なります。
6.型枠の撤去
コンクリートが固まったら型枠をバラします。
撤去完了
基礎施工時のポイント
強度や耐久性を高めるための工夫についておさらいしておきます。
工夫したポイント
- 柱は910㎜毎に設置
- アンカーに長尺アングルを使用
- 沓石・束石ではなくコンクリート打設
- 腐食防止のため柱は地上より高めに設定
これで強度に関しては十分かと思います。あとは塗装などで腐食防止の効果を高めていきましょう。
スポンサーリンク
基礎施工にかかった費用
基礎施工にかかった費用は以下の通りです。
・セメント20㎏×2袋 415×2=830
・砂4袋 198×4=792
・砂利6袋 198×6=1188
※元々の砂利を少し拝借
・25×50×3000㎜の角材 1488
・全ネジ・袋ナット(廃材)
・アングル(廃材)
―――――――――――――――――
合計4298円
廃材が多くて申し訳ないですが、そこそこ安くできてますね。作業時間は2人で6時間程度。
シンプルに沓石や束石を購入すると1個1300円くらいするので、1300×9=11700円にセメントも少し必要になりますよね。
それに比べ、自分でコンクリートを練って流すと、半額以下の費用で施工できます。
どちらにせよ穴を掘ったり、水平を出したりする作業は発生するところなので、
・手間がかかっても安い方がいい
・より頑丈な基礎がいい
という方にはオススメの方法です。
鉄加工ができるという条件付きですが…
沓石を使った基礎の方法はウッドフェンスを製作した以下の記事でも紹介していますのでご覧ください。
まとめ ~強度や耐久性を高めるためには基礎設計が重要~
いかがだったでしょうか?
市販の沓石や束石を使わずに自分でコンクリート打設すると、このようになりました。手間は増えますが、安価にできて強度を高めることができるのは間違いないです。
手順を振り返りましょう。
全体の流れ【基礎編】
1.鋼材の加工
2.アンカー用型枠の組み立て
3.穴掘り
4.コンクリート打設
5.柱設置のための準備
6.型枠の撤去
まだまだ完成まではかかりますが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
続きは…以下の記事からどうぞ